こんにちは。
岡崎市で整体開業をしている、整体院しんの今井です。
身体が元に戻るメカニズムとして、「ホメオスタシス」や「テンセグリティー」に関してお話をしましたが、身体の変化は元に戻る作用だけではありません。身体を悪くしていく作用もあります。まず、どの様にして身体が悪くなるのか、それが何なのかをお伝えします。
結論から言いますと
目次
ストレスを減らす事
これが最も重要なキーワードとなります。
身体を悪くしていくのは「ストレス」です。私たち、人(動物)は「ストレス」を身体に溜め込む事で身体の不調を引き起こしています。ストレスとは何なのかを簡単に理解して、そのストレスを取り除く事で、身体が心がいつまでも元気でいられるのです。
なぜ身体は元に戻るのか〜生体編〜
生体編では、整体などで施術を受けるも元に戻ってしまう。そのメカニズムを身体の働きや構造を踏まえてご説明を致します。
①ホメオスタシス(恒常性維持)
まず、ホメオスタシスとはWikipediaより
生体の内部や外部の環境因子の変化にかかわらず生体の状態が一定に保たれるという性質、あるいはその状態を指す。とあります。
生体内部の性質の具体例を挙げると
血圧の場合
平常時は収縮期血圧が100mmHgだとしても、激しいスポーツや極度の緊張状態では血圧が180mmHgを超えることも珍しくありません。その後、休憩をすると徐々に血圧は下がり平常時の100mmHgまで下がります。また、少し低い場合でも同様に時間が経てば元の血圧に戻ります。
呼吸の場合
呼吸に関しても1分間に吸ったり吐いたりする回数は人によりますが、おおよそ決まっています。運動中や過呼吸などで呼吸数が大幅に上がることがありあます。しかしこれも血圧と同様に少し時間が経つと、永遠に呼吸数が多い状態ではなく、徐々に落ち着き普段の呼吸数に落ち着きます。
身体の損傷の場合
擦り傷・刺し傷も同じです。損傷直後は、血が流れていたり、腫れていたりします。しかしいつまでも血が流れているのではなく、やがてかさぶたになり、元の状態へ戻っていきます。
この様に「人の体を元の状態に戻す」ことがホメオスタシスの作用です。他にも、ウイルスの排除や体温など様々なことにも当てはまります。
整体の施術についても同様のことが言えます。
施術というのは、私たちセラピストがマッサージや様々な手技を用いて、身体の改善を試みます。結果、痛みや姿勢の改善が得られます。しかし施術を受ける患者の身体では、「今までの自分を変化させうる新たな刺激の1つ」であり、これを戻そうとする作用(ホメオスタシス)が働きます。そのため、施術を行っても身体が改善しても元に戻っていってしまうのです。
②テンセグリティー構造
テンセグリティーとは、バックミンスター・フラーにより提唱された概念で、Tension(張力)とIntegrity(統合)の造語。実際はケネス・スネルソンが彫刻として取り組んでいた引張材と圧縮材からなるオブジェに対し、テンセグリティなる造語を発案した。
ここで重要となってくるのが張力と統合という言葉です。
まずは下の画像をご覧ください。
これがテンセグリティーの模型になります。
またWikipediaより
テンセグリティーは工学においては直線部材のピン接合からなる構造システムのうち、圧縮材が互いに接続されておらず、張力材とのバランスによって成立しているような構造システムである。張力材は互いに接続されていてもよく、3次元構造の場合、圧縮材の両端には3本以上の張力材が少なくとも接続されていなければならない。
この構造は人体の構造と非常に良く似ています。
少し専門的な話になりますが、生物には2種類のタイプがあり「内骨格」と「外骨格」で分類されます。外骨格の生物として代表的な例は、かに・えびなどであり、身体を支えるシステムが身体の表面にあります。
一方、人や犬など内骨格の生物は身体を支えるシステムが「骨」であり、身体の中心部位にあります。しかし、骨だけでは身体のバランスを保つことができません。もし「骨」しかなかった場合、積み木やジェンガと同じ様に外から少し押されるだけで崩れてしまうからです。その為、身体には骨を支える張力材が必要となります。
身体における張力材の代表例として
皮膚
筋膜
筋肉
があります。
この中でも、特に「皮膚」と「筋膜」が身体全体のバランスを担っています。
「皮膚」や「筋膜」は指の先から頭の先まで身体全体を覆っています。全身の構造が崩れない様に、超吸着スーツを着用していると思ってください。この吸着スーツがかにの硬い甲羅の役割を担っているのです。
少し専門的な話が続きましたが、今からこの身体の構造と施術の関係について説明します。
先ほど、提示した図はすべての張力材が均等な力でバランスを取り合っています。しかし、人の身体では均等な力でバランスをとっている事はほぼあり得ません。猫背や身体の偏りなどで、必ず不均等が生じます。この不均等が生じてある箇所は縮み、ある箇所は伸びる。伸びている箇所に関しては極端な負担がかかり、この負担がで痛みなどの不調を引き起こします。
※図の模型を上から押しつぶしているイメージをしてみてください。
この張力材はひもやゴムではなく、実際は「皮膚」「筋膜」「筋肉」だったりします。これらは同じ状態が長期間続いた場合、徐々に形が変わっていきます。そのため、負担が掛かった場所は、カチカチであったりヨボヨボになったりと張力材としての機能を失ってしまいます。
1度の施術によって、ある程度は張力材の機能を元に戻し、均等な体へ近づける事は可能ですが完璧に復元する事は困難です。そのため、張力材の機能が回復した期間は身体の調子が良いものの、徐々に元に戻っていってしまうのです。
なぜ身体は元に戻るのか〜習慣編〜
詳しいメカニズムはここら辺で、少し日常生活で注意すべき点をご紹介致します。
まず、最も元に戻りやすい習慣は
「姿勢」
です。
これは先ほど説明したテンセグリティーと大きな関係があるのですが、「姿勢」による身体の偏りが身体のバランスを大きく変化させます。パソコンや読書など長時間同じ姿勢を続けた場合、やはり姿勢が悪くなりやすいです。また、身体の偏りも大きな要素になっています。例えば、過去の傷をかばってどちらか一方に偏ってしまったりすると、張力材に大きな不可がかかります。多くの方は、姿勢の悪さには気づいても、この身体の偏りに気づける方はほとんどいません。誰かのアドバイスが必要になります。
整体院しんでは、「元に戻って欲しくない」「いつまでも元気でいてほしい」という思いから、本日説明させていただいたホメオスタシスやテンセグリティーに対してもコース(回数券)を設けてサポート・介入していきます。
もし身体にお悩みがある場合、お気軽にお問い合わせください。
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